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Category: サンプル

サンプル:廻る夜に降る星の香は(恋戦記魁・本巴)

2017.11.5 ラヴ♥コレクション2017 in Autumn にて発行

サンプル:ごめんねコロッケ(遙か6・有梓)

2017.5.21 ラヴ♥コレクション2017 in Summer にて発行

サンプル:星屑ロンリープラネット(あんスタ・スバあん)

【サンプルその1】

 キラキラと虹色に輝く星空のような光の海。
 明星スバルは、それをステージの上から見つめていた。
 びっくりするほどきれいで、たぶん人生で初めて、「光景に目を奪われる」ということを体験した。
 胸がドキドキしている。ものすごく興奮している。
 とても、とても美しい光。
 そして、最後の音が消えたとき、大歓声が上がった。
 熱気が押し寄せてくる。予感。期待。――今、何かとんでもないことが起こるのではないかという、興奮。
 それらを浴びるほどに感じる。確かにこのステージの前は、自分もそのつもりでいた。でも、歌い出したら、そんなことは飛んでいた。
 ただ、楽しくて。
 わくわくして。
 全力で駆け抜けた。
 隣を見れば、仲間たちも興奮した顔でサイリウムが振られる会場を見つめていた。満足そうで、やっぱり楽しそうだった。自分も同じ顔をしていることだろう。
 パフォーマンスの間、みんなからも、負かしてやろうとか勝たなくてはいけないとか、そんなものは感じなかった。ただ『Trickstar』の、自分たちの歌を踊りを全力でやった。
 きっと、見てくれた生徒たちにも伝わったはずだ。
 楽しいだろう? って。
 アイドルは楽しくて、ハッピーなものだろう?
 いっしょにキラキラしよう――って。
 一番前の席のあの子を見れば、興奮した顔で、誰よりもたくさんサイリウムを振っている。
 それだけで、何倍にも心が舞い上がった。
 楽しんでくれたんだ。
 それなら大丈夫。
 目が合うと、嬉しそうに顔を輝かせて余計に光を撒いた。
 キラキラと。

 ――ああ、これだ。

 突然、すとんと胸に落ちる。
 ずっと、キラキラしたものが好きだった。
 キラキラしているものは幸せだから。キラキラしているものは幸せにしてくれるから。
 だから、どんなものでもキラキラしているものを求めていた。
 どのキラキラもきれいだった。
 けど、集めたどれも違っていた。
 求めていたのは、欲しかったのは、これだ。

「『Trickstar』!!」
 講堂にその名が響く。
 勝利の判定に、歓声が轟いた。
 『Trickstar』が、生徒会副会長率いる『紅月』に勝った、その日。

 その日が、人生で最高の日だったのだろう。

 

 

【サンプルその2】

 今日は四月にしてはひどく冷えて、吐く息が白くなる。季節的には花冷えというのだろうが、桜はまだ咲いていなかった。今年はだいぶ遅い。
 息がはっきりと見えるようになったのは、陽が沈んで暗くなったからだ。
 あんずは学院内を歩き回っていた。あの後、いくら待ってもスバルが戻ってこなかったので、迷った末に探しに行くことにしたのだ。スバルは迷惑かもしれないが、心配だった。
 練習室を出たときはすでに陽が暮れて、夜になりかけていた空は、今やほとんど夜だ。そうなるまで学院内を見て回ったが、スバルは見つからなかった。あんずには、零からもらった学院中の鍵が開けられるマスターキーがあるから確認できていないところは――生徒会室など探しても仕方のないところは除いて――ないはずだ。
(帰っちゃったのかな……)
 スバルのカバンは練習室に置いてあった。スマートフォンもその中に入っているらしく、あんずがメッセージを送ったら、カバンの中から音がした。だから、自力で探すしかなくてこうして歩き回っているのだが、全て置いて帰ってしまったという可能性はある。
 どんどん見ていないところがなくなって、その可能性が大きくなるにつれ、あんずの足取りは重くなった。
(あ……)
 そんな中で、ちょうど正門の近くを通りかかったときだった。車のライトに照らされた、明るい門の前にいる生徒たちを見つけて、あんずは足を止める。
「会長、もう暗くて寒いから、あったかくしてね。いっぱい動いたからいっぱい休んでね」
「ふふ、桃李は優しいね」
 高校生にしては高くかわいらしい声と、それに応えるとても美しい声。
 ぞくりとして、体が強張った。持っていた袋をぎゅっと握りしめてしまう。
 『皇帝』天祥院英智と、姫宮桃李だ。桃李の傍らには伏見弓弦がいる。会長と呼びかけているけれども、生徒会ではない。副会長の蓮巳敬人や真緒の姿はなく、その代わりに、特徴的な長髪とブレザーの日々樹渉がいた。
 『fine』だ。
 不意の「敵」との遭遇に全身が緊張した。
 幸い、北斗の姿はない。『fine』と一緒に『fine』としている北斗なんて見たくないから良かった。
 彼らは、レッスンをして帰るところなのかもしれない。
 学院最強の『fine』も練習するのだなと思って、そんなことよりも、気づかれないうちに立ち去らなければと思い至り、あんずは息を潜めてそっと遠ざかろうとした。
 と、そのとき、ふいに振り返った英智と目が合った――ような気がした。ぞくりと総毛立ったから確かだと思う。けれど、ような気がした、と思うのは、英智の目が、まるで木でも見るかのように無関心に逸れていったからだ。
 英智はそのまま停まっていた黒塗りの大きな車の中に入っていく。
(眼中にないんだ、私なんか)
 わかっていたことだが、とてつもなく緊張しただけに拍子抜けした。英智の目には、あんずなど見えていないのだろう。数に入っていない。ただの誤差だ。それを、屈辱的とも悔しいとも思わなかった。あんずは、権力も財力も、残念ながら知力なんかも持ち合わせていない、ただの普通の女の子だ。それは自分自身がいちばん知っている。プロデューサーでもなんでもない、ただの『Trickstar』が好きなだけの「転校生」でしかない。『皇帝』の敵にはなりえない。
 桃李と弓弦が、別の車に乗り込んで去っていく。
 あっという間に、渉だけになった。
 車のライトがなくなって門の付近も暗くなったが、ひとりになった渉は月の明かりを浴びていた。まるでスポットライトのようだ。丈の長いブレザーがゆったりと風に舞う。
 渉は零と同じくらい長身だが、体重を感じさせず空気のようで、でも、ひどく目を奪われる、不思議なひとだった。北斗は変態だから近づくなと言っていたが、あんずは機会があったら話をしてみたいと思っていた。しかし、『DDD』が終わるまでは、この距離でいるのがいいのだろう。
 渉は『fine』だ。
 あんずはそっと足を引く。渉はずっとこちらに背を向けているから、あんずに気づいていないはずだ。このまま立ち去ろうと静かに踵を返す。
 そうして、振り返った先は真っ暗だった。明るく照らされていた『fine』がいたところとは大違いの、飲み込まれてしまいそうな闇に、あんずは思わず尻込みする。
(『fine』は……仲が良さそうだったな……)
 さきほどの四人の様子が脳裏を過ぎった。桃李と英智のやりとりは心のこもったものだったし、渉と弓弦もそれを微笑ましそうに見守っていた。
 『Trickstar』を踏み潰しておきながら、英智は、自分のあたたかいユニットで楽しく過ごしているなんて、悔しくて理不尽で涙がこみ上げてくる。
 でも、泣いたら駄目だ。スバルの方が泣きたいだろうから、あんずが泣いては駄目だと思う。それに、きっとこれが、英智の言う大人の――強者は明るいところに、弱者は暗いところにという――世界なのだろう。ならば、それに対して泣きたくない。『fine』の与える世界よりも、『Trickstar』と一緒の世界がいい。
 あんずは、目の縁に滲んでしまった涙を拭い、スバル探しを再開しようと顔を上げる。さっきよりももっと強く、スバルに会いたくなっていた。
(よし)
 真っ暗な先に目を据える。

サンプル:やきもちやかずのマーチ(遙か6・有梓)

 怨霊の一撃が左手をかすめる。熱と痛みを感じるが、高塚梓は十数メートル先の怨霊から目を離さなかった。怨霊の足元には女性がうずくまっていて、彼女を庇うように、自衛団団長の有馬一がかがんでいる。その体勢では剣戟は難しい。梓を牽制した怨霊が、有馬たちに向けてその爪を振り上げた。
「高塚!」
「はいっ!」
 有馬のよく響く声が梓を呼ぶ。そのかけ声に合わせて、梓は引き金をひき、まっすぐに、有馬たちを襲おうとしていた怨霊を撃ちぬいた。怨霊は悲鳴を上げて消えていく。
 梓は周りを見回して、怨霊が他にはいないことを確かめると、銃をホルダーに戻した。
「怪我はないか?」
「は、はい」
 その間に、有馬が、庇っていた女性に手を差し伸べて立ち上がらせている。梓は彼らに駆け寄った。
「無事ですか」
「ああ」
 梓の問いかけに有馬が頷く。見たところふたりに怪我はないようだった。それを確認して、梓は緊張を解く。
 女性は洋装で、梓よりも年上、有馬と同じくらいの年ごろだ。怨霊に襲われたからだろう、美しい顔立ちが少し青ざめている。有馬に掴まっている手が小刻みに震えていた。
 梓がこの世界に来ることになった、帝都を揺るがした例の事件が収束した後、怨霊が現れることはほとんどなくなっているがゼロではなく、こうしてごくたまに出現することがあった。今日は、最近この辺りでの怨霊らしきものの目撃情報、被害報告が上がっていたので、自衛団で見回りを強化していたところの遭遇だった。
「お前が怪我をしているな」
「あ、すみません。かすり傷です」
 有馬に怪我を指摘されて、梓はとっさに手を隠す。掠めただけだと思っていた左手の甲には、傷が意外としっかりついていて、ぽたりぽたりと血が地面に落ちていた。怨霊はそれほど強くなかったのに、こんな傷を受けたことは未熟の証に思えて、有馬の前にさらしているのが恥ずかしい。いくら久しぶりの怨霊との戦いとはいえ、もっとうまく戦えたはずだ。ほんのわずか、梓の反応が遅かったのだ。もっと訓練をしないといけない。付け焼刃でどうにかなるものではないが、屯所に戻ったら自主訓練だなと、梓は思う。
「!」
 そのとき、突然、手を掴まれて、梓はびっくりして顔を上げた。有馬が梓の手を取っている。
「あ、有馬さん、汚れます」
「屯所に戻って手当てをしよう。まずは血を止め……――? すまない、放してくれないか」
 血がついてしまうと慌てる梓に構わず、有馬はハンカチを取り出そうとして、その腕にまだ女性がしがみついていることに首を傾げた。そのために、腕が自由に動かないのだ。
 女性はまるで離れる気配がない。それどころか、さらに有馬にしがみついた上で、なぜか不満げに梓を見た。
(ん――?)
 女性の態度に、梓は戸惑う。彼女に失礼な振る舞いをしただろうかと振り返るが、何も思い当たらなかった。有馬も同様に困惑しているようだ。それでも何かを言おうと、有馬が口を開きかけたとき、複数の足音が近づいてきた。

サンプル:チェリーブロッサムシンドローム(あんスタ・まこあん)

【サンプルその1】

「遊木真くん、ですよね」
 朝、学校に向かう道の途中、遊木真は見知らぬ女子高校生たちに声をかけられた。制服は見たことがある。近隣の公立高校のものだ。しかし、彼女たち三人の誰にも見覚えがなかった。
(あ……)
 瞬間、頭が真っ白になる。女の子と話すのが苦手だからと、あんずに「女の子に慣れる特訓」に付き合ってもらったこともあるのに、全く活きていない。
 見知らぬ女の子。複数。名指し。行く手を阻まれている。
 情報が断片的に明滅する脳裏に、あんずの顔が過ぎった。
(ど、どうしよう、あんずちゃん……!)
 無意識のうちに、あんずに助けを求めてしまう。同性と話すのも緊張する真が、見知らぬ女の子と話すなんて試練でしかない。肉親を除いたら、目を見て話せる異性は、唯一あんずだけだ。あんずがここにいたら代わりに話してもらうのに――と思って、あまりに情けない考えだと気づく。
(だ、だめだ、あんずちゃんに頼ってばかりじゃ……)
 真が知らない女の子に名前を呼ばれて声をかけられる理由はただひとつ――彼女たちは『Trickstar』のファンなのだろう。この一年、『Trickstar』は順調に活動を続けてきて、先日の【ショコラフェス】でも、用意したチョコレートが足りないくらいで、真も近頃声をかけられることがたびたびあった。それはたいへん喜ばしいことなのだが、五十メートルほど先の校門を恨めしく見てしまう。
(はあ……校門まであと少しだったのにな……)
 この包囲を突破して逃げ込むには遠い。これはきちんと「ファン対応」をしなくてはいけない。日頃リーダーの氷鷹北斗からファンを大切にするように言われているし、そのお達しがなくても、真も自分たちを応援してくれる人々に感謝しているから、きちんと応じたいと思っている。だがしかし、現実は、やりたいこととできることに隔たりがあるものだ。
「は、はははいっ、そうですけど……!」
 とにかく笑顔で感じよく頷こうとして、失敗した。
(どもった! 裏返った!! うわぁ……)
 笑っているつもりだが、ひきつっているかもしれない。恥ずかしさに顔が熱くなり、心臓がばくばくと鼓動する。もう消えてなくなりたい思いで俯いた。
「かわいい!」
 そんな真に、女の子たちの歓声が飛ぶ。
(え? か、かわいい!?)
 彼女たちの思いもよらない評価に、真は戸惑った。『fine』の姫宮桃李や『Ra*bits』の紫之創ならまだしも、真に「かわいい」とはどういうことだろう。
(ぼ、僕、かわいいって思われてるの!? 別にそんなキャラで売ってないんだけどな! みんなに比べたら、かっこいいではないかもしれないけどさ……)
 やはり男であるので、「かわいい」よりは「かっこいい」の方がいい。彼女たちは先輩である可能性もあるが、同年代の異性からもらう言葉としては複雑だ。
「この間の【ショコラフェス】でライブ観ました!」
「ファンです!」
「がんばってください!」
 真がぼんやりしている間に、女の子たちはさらに距離を詰め、真の手を握ってくる。
(う……うわああぁぁ!)
 私も私もと代わる代わる手を取られ、触られて、真は完全にパニックに陥った。

 

「むむむ、遊木殿がモテモテでござるよ!」
 登校途中で、あんずは衣更真緒と仙石忍に出会い、三人で学校に向かっていると、ふと忍が少し前のめりになりながら、そんなことを言った。
「え?」
「真?」
 あんずは真緒とともに忍を見る。忍はじっと前方に目を凝らしていた。
「あそこでござる」
 忍が指差す方向を見ても、豆粒のような人間しか把握できない。長い前髪に隠されて片方の目しか使っていないというのに、はっきりと見えているようだから、さすが忍者だ。
「んーよくわかるな。あれ、真か……?」
「忍者活動の一環で目を鍛えているのでござるよ。それでも鉄虎くんの方が良いのでござるが……」
 真緒に誉められて、忍は照れ臭そうに笑った。
「女生徒に囲まれて、手を握られているでござる。遊木殿、大人気でござるな。にししし」
「いや、それが真なら、あいつ的にピンチだろ」
 忍の言葉に、真緒は顔を顰める。
 あんずも目を凝らして見た。言われてみれば確かに、真のような、真でないような――やっぱりよくわからなかったが、真緒の言う通り、あれが女子に囲まれた真だとしたら、あんずも心配に思った。
「真、微動だにしてないけど、あれフリーズしてるんじゃないか?」
「うん」
「なんと! 遊木殿がピンチならば助けに行くでござるよ!」
「ああ。あんずは先に行ってろ。まったく朝から走らされるとはなー」
「ああ! 衣更殿! 拙者も行くでござるよ!」
 真緒はあんずに言うと、ぼやきながら走り出す。そのあとを忍も追いかけていった。

 


【サンプルその2】

 金曜日の夜の夕飯時ということもあってか、ショッピングモールはひどく混んでいた。
「うわっ、結構ひとが多いね。あんず、はぐれないように手をつないでいこう?」
「うん」
 スバルはそれを見て、すぐにあんずの手を取った。あんずも全く抵抗感なく頷いている。
「っぐ」
 ふたりの光速の手つなぎに、真は息を飲んだ。
(うっ、明星くん、ずるい……!)
 スバルとあんずは、一年前の朔間零の指導で一緒にいるようにと言われたときから、気づけば普通に手をつないでいたから、ふたりにとってはいつも通りのことなのだろう。スバルはもともとスキンシップ過多であるし、だからこその、この流れるような展開だ。
(いいなあ……)
 真はうらやましく見てしまう。
 自然と手を取ることも、あんずがそれを普通に受け入れていることもうらやましい。真にはできない芸当だ。
(うう、なんかお似合いだな……あんずちゃん、明星くんのこと好きだったらどうしよう……)
 手をつないで歩くふたりは仲が良さそうで、本当に自然で、だんだんカップルに見えてきて、真はそっと目を逸らした。
(これじゃ僕がカモフラージュだな……)
 とほほ、と肩を落とす。
 そのとき、突然、スバルが立ち止まって、真を振り返った。
「あ、でも、今日はウッキ~の特訓なんだから、ウッキ~とあんずが手を繋いだほうがいいのか」
「えっ?」
 スバルの言葉に、真は目を瞬く。
 ――あんずと手をつなぐ。
 そう、聞こえた気がする。
「じゃあ、はい」
 スバルは、真が固まっていることに気づかずに、真の手を取ると、あんずの手を握らせた。
 小さい。やわらかい。
「う、うわあっ!」
 真は、反射的に手を離してしまった。
 やわらかさの次元が違う。
「あ、明星くん、急になんてことするの! ご、ごめんね、あんずちゃん!」
 なんだかものすごくいけないものに触れてしまった気分になって、真はあんずに謝った。
「う、ううん、私はべつに……」
「ウッキ~?」
 スバルはきょとんとしている。スキンシップ王には、コミュニケーション能力が低い者の気持ちなんてわからないのだろう。
「特訓するんでしょ?」
「ぐっ……」
 正論を言われて、真は言葉に詰まる。
 今日は特訓ではない。だから、手をつなぐことはないんじゃないかと言いたかったが、そうしたらスバルは自身があんずとつなぐかもしれない。それは少し――いや、大いに気になった。
 今まで、あんずの手に触れたことがないわけではない。手をつないだことも握ってもらったこともある。けれど、これほどやわらかいものだっただろうか。どうして過去の自分は、触れることができたのだろう。今、真の心臓は飛び出してしまいそうなくらい、激しく鼓動していた。しかも、焦ったからか手汗がひどい。こんな湿った手では、あんずと手をつなぐなど到底無理だ。
(で、できないよ……!)
 真は顔を赤くして俯いた。

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